手塚聖地がたくさんある御殿山

宝塚の観光地といえばいろいろありますが、手塚治虫記念館を挙げる方もいらっしゃるのではないでしょうか? 手塚先生は5歳から約20年を宝塚で過ごされたこともあり、市にゆかりのある著名人のおひとりですよね。

当時のお住まいは御殿山だったそうで、今はのどかな住宅街が広がっていますが、当時は雑木林に囲まれた自然豊かな場所だったとのこと。ファンのあいだで、いわゆる“聖地”とされるスポットが今もいくつか残っています。

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お住まいだった建物は既に建て直されていますが、「新聊斎志異・女郎蜘蛛」という作品に登場し、当時はお住まいの庭に生えていたというクスノキは今も立派に現存。青々とその葉を生い茂らせています。

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また弟たちと昆虫採集に夢中になったという『千吉稲荷神社』には、鳥居群の前に“手塚治虫 昆虫採集の森”という記念碑が建てられています。手塚先生たちはこの自然ゆたかな場所を“猫神社”と呼んでよく遊んでいたそうですよ。

漫画にその名で登場する「蛇神社」

そして、その数々の聖地スポットの中に「モンモン山が泣いてるよ」という作品で、実際にその名で登場する『蛇神社』という場所が現在もあるというのを知り、足を運んでみることにしました!

ちなみに「モンモン山が泣いてるよ」という作品の主人公は、手塚先生ご本人がモデル。モンモン山の蛇神社で白ヘビの化身と称する謎の青年と知り合い仲良くなります。しかし戦争が始まった頃に彼は姿を消してしまい…というファンタジックな民話風の短編作品。

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こちらも幼い頃の手塚先生たちが遊び場にしていたとされる『下の池』、通称“瓢箪池”を通りすぎて地図を片手に進むと、ほどなくして到着しました!(写真のここが入口で合ってますよね…?)
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作品では軍用道路をつくるために取り壊されてしまった『蛇神社』、ひっそりとですが確かにちゃんと祠が残っていました。お金の神様である蛇神様が祀られているそうです。珍しい蝶が捕まえられると、当時の手塚先生お気に入りの場所だったそう。

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祠のそばにある大きなイチョウの木は宝塚市の保護樹木に指定されているそうで、漫画ではお話のカギとなるポプラの大木として登場します。
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小さな祠と大きなイチョウの木を眺めていると、幼い手塚先生もこの場所に立っていらしたのかなぁ…なんて、ちょっと感慨深くなりました。これからのイチョウが色づく季節には、こちらもまた違う光景を見せてくれるかもしれませんね。

以上、宝塚の情報を発信する宝塚コミパ通信KAでした!

蛇神社
兵庫県宝塚市御殿山2-21-11