中山寺山門から出発!

七五三の華やかな晴れ着を着た愛らしいお子さんたちで中山寺が賑わっていた快晴の午後、「元中山寺」とも呼ばれる『奥之院』へお詣りすることにしました。
まずは道順を尋ねようと山門入口横にある案内所へ。「梅林入口横に案内板があるので、それに沿って行ってもらったら」とのこと。地図などもないようで、少し不安になりましたが、所要時間は小一時間とお聞きして、気合を入れなおします。
本堂で「無事に奥之院にお詣りできますように」とお願いをして、教えてもらった梅林入口方面へ。信徒会館を越えたところに看板がありました。

さらに進むと別の看板…奥之院への案内がたくさん!


方向音痴のスタッフも参道への入口に迷うことはありませんでした。
ほどなくして緑に包まれたエリアに入ります。シンボル広場へ向かう左手へ進み、足洗川に架けられた橋を渡りました。渡らずに右手に行くと東尾根コースに入るようです。
そこからコンクリートの階段が長く続いていたのでひたすら上ります。この時点で普段、運動不足のスタッフは少し息切れ(苦笑)。しかし、こんなところでバテるのはまだ早かった…。

シンボル広場に到着しました。けっこう広いですね。貼り紙を見ると、ここに自転車やバイクを停めてもよいようです。舗装された道路とも繋がっていたので、ここまで二輪に乗ってくるとわずかですがショートカットできますね。
広場横の看板には、「奥之院を経て中山山頂へ約3.1Km」とあります。お天気もいいのでお詣りのあとに山頂からの景色を眺めるのもいいな~と、まだ呑気なことを思っていたスタッフ。
奥之院への道は丁石が案内

途中、民家の壁沿いに進む部分もあり、しばらくまだ整備された階段が続きますが、やがて山道ゾーンに。そこで「三丁」と書かれた石碑を見つけました。

これは丁石(ちょういし・ちょうせき)と言われるもので、古くからの街道筋などに距離を示すことを目的として設置された石柱や石像になります。
そういえば梅林入口手前の看板の横にあった石碑に「すく おくのゐん道 是より十八丁」とありました(写真参照)。つまりあの石碑の場所から奥之院まで18丁(1丁は109mとされているそうです)と教えてくれていたのですね。
“壱丁”と“弐丁”は気づかずに見落としてしまったようです!残念! このあとは、ひたすらこの丁石を頼りに奥之院を目指すことになります。

山道とはいえ、これは参道。多くのお地蔵様や石仏も祀られていて、道中の安全を祈願しながら奥之院を目指します。
ひたすら「次は〇丁…」と山道を登り続けます。大きな岩や切株などで進む道は作られているのですが、だんだんと足場も悪くなりさらに息も切れてきました。
少し立ち止まり休憩していると、後ろから来たハイカーの方は「こんにちは~」と明るい笑顔でスタッフの横を通り過ぎ、軽い足取りであっという間に見えなくなってしまいました。日頃からハイキングや山登りをされている健脚の方には適いませんね。

六丁と七丁のあいだに、こんな可愛らしい積み石(積んでないから並び石?)が。そういえば、この日は11月14日でした。午前中に登られた方が並べて行かれたのでしょうか? それとも毎日、日付が変わったりするのでしょうか? いろいろなことを思って、ふっと笑顔になりました。


途中、平坦な道もあれば、階段のようには積まれていますが岩場のような山道などを繰り返しつつ、丁石だけを心の支えに登り続けます。
中間地点の夫婦岩で小休憩

九丁を越え、そろそろ十丁かな…と思っていた辺りで、突然、目の前が少し開けました。奥之院までのぼぼ中間点といわれている「夫婦岩」に到着です! 展望所とあるものの、立ち木などが多く景色はあまり見えませんでしたが、ベンチもあるので小休憩。
“夫婦岩”という名称から、伊勢志摩にある2つの岩みたいなものを想像していたのですが、大きな岩ふたつのあいだに、ひとまわり小さい岩があります…もしかして家族?真ん中は子供なのかな?? そう思うと岩の並びもなんとなく微笑ましく感じます。
ここの看板には「奥之院まで約1.2Km」となっています。この辺りで普通の舗装された道路の1.2Kmと山道の1.2Kmはかなり感じ方が違うなと思い始めました(苦笑)。

気が付けば丁石が二桁になっていました! もくもくと奥之院を目指します。この辺りから、次第に空気が少し変わっていくような気がしました。やはり俗界を離れて神聖な場所へ入っていくからでしょうか。
道中、ところどころにいくつか看板がありました。たとえばこちら。

この辺りは“近畿自然歩道”に指定され、“兵庫の森林浴場”にも選定されているとのこと。 確かに体力のないスタッフは山道の険しさばかりに気を取られていましたが、初めて聴く鳥たちのさえずりや虫たちの鳴き声、木洩れ日も心地よい自然を感じられる森林浴には最適な自然歩道です。
またこちらの看板(貼り紙)は何度か見かけました。

この日たくさんのハイカーの方とすれ違いましたが、グループやご夫婦の方もいれば、スタッフのようなお一人様も多かったです。道に迷ったり具合が悪くなってしまった時のことなどは考えてもいませんでしたが、こういう案内があると安心ですね。

奥之院までもう一息、というところに、「天神岩(宇多天皇御自彫天神)」がありました。これは菅原道真を重用した宇多天皇が自ら岩に彫ったとされる天神像です。ちょうど大きな岩の真ん中あたりに座像が彫られているのがうっすら…わかりますか?

永遠に山道が続くんじゃ…と思い始めたその時、夢にまで見た(大げさ)十八丁の丁石が!思わず縋り付いて頬ずりしたくなりました!
ゴールの奥之院に到着!!

そしてついに舗装された道が見えました。ゴールの奥之院に到着です。この時点で15:08。「是より十八丁」の石碑を見たのが13:39だったので、体力のないスタッフは立ち止まることも多く1時間半ぐらいかかってしまいました(苦笑)。山道慣れした方は半分の45分ほどで登り切られる方もいらっしゃるのだとか。すごいですね!

苦労の末に辿り着いた奥之院の拝殿は神々しさすら感じます。山中にありながら、ハッとするような朱塗りが美しいですね。
お賽銭を入れ、無事に辿り着けたことへの感謝と、無事に下山できるようお願いしました。

境内の銀杏や紅葉が色づいているのを期待していたのですが、まだ少し早かったよう。道中でも数本の紅葉した木に出会いましたが、やはりもう少し寒くなるのを待たないといけなかったかもしれません。

こちらの大きなイチョウの木は、葉の上に実を付ける「オハツキイチョウ」。全国でも20本ほどしか確認されていない、一部では「生きた化石」とも呼ばれているというとても珍しい種だそうです。実を載せた葉を見つけることが出来たら、子宝に恵まれるそうですよ。

そして窓口で奥之院でしかいただくことができない御朱印をいただきました。最近は“書置き”という既に紙に書かれた御朱印をいただくことが多く、こちらでも暫くは書置きの授与だったようですが、この日は自分の御朱印帳に直書きしていただくことができました。初穂料は300円です。
後から知ったのですが、こちらの窓口の受付時間は10:00~15:30。ギリギリ間に合ったようです。目的のひとつが果たせてホッとしました~!
しかし、思いのほか往路に時間がかかり、日が落ちる前に!と帰り道を急ぐことにしたせいで、見どころであるはずの「大悲水」や「お願い石」をうっかり撮影しそびれました…ごめんなさい!(猛省)
「大悲水」とは、疫病が蔓延した昔に一羽の白鳥が降り立った奥之院の大岩から湧き出したという清らかな水。この水のおかげで疫病が収まったとの言い伝えから、今も諸疫を祓う清水とされているそうです。
「お願い石」とは、昔の慣わしにのっとり、拝殿正面にある小さな香炉から好きな石を選び、窓口で梵字を書きいれていただいたうえでお願いごとを祈願するものです。
帰り道はあっという間?!
復路に同じ時間がかかると日が暮れてしまい、もちろん街灯などもない山道ですので少し急ぎました。奥之院を出たのは15:27。シンボル広場に到着したのは16:12。
帰りは確かに脇目もふらずにグングン下ってきたのですが、約半分の45分ほどで帰ってくることができました。なんとか日の落ちる前に下山できてひと安心です。
寄り道して市杵島姫神社へ参拝
実はこのあと、シンボル広場から中山寺の本堂へ戻らず少し道をそれました。

こちらは徒歩5分ほどのところにある市杵島姫神社です。無人の神社になりますが、とても綺麗にされています。

拝殿のところにあるケースに書置きの御朱印が入れられていましたので、賽銭箱に初穂料300円を入れていただいてきました。
すっかり夕暮れの街並み、念願だった奥之院で御朱印をいただいた満足感で、体の疲労も気持ちよく感じました!
最後に、奥之院でいただいた地図を載せておきますので、これから行ってみよう!と思われる方は、ぜひご参考になさってくださいね。

以上、宝塚の情報を発信する宝塚コミパ通信KAでした!
中山寺奥之院
兵庫県宝塚市中山寺字山ノ内27-4
窓口受付 10:00~15:30

七五三の華やかな晴れ着を着た愛らしいお子さんたちで中山寺が賑わっていた快晴の午後、「元中山寺」とも呼ばれる『奥之院』へお詣りすることにしました。
まずは道順を尋ねようと山門入口横にある案内所へ。「梅林入口横に案内板があるので、それに沿って行ってもらったら」とのこと。地図などもないようで、少し不安になりましたが、所要時間は小一時間とお聞きして、気合を入れなおします。
本堂で「無事に奥之院にお詣りできますように」とお願いをして、教えてもらった梅林入口方面へ。信徒会館を越えたところに看板がありました。

さらに進むと別の看板…奥之院への案内がたくさん!


方向音痴のスタッフも参道への入口に迷うことはありませんでした。
ほどなくして緑に包まれたエリアに入ります。シンボル広場へ向かう左手へ進み、足洗川に架けられた橋を渡りました。渡らずに右手に行くと東尾根コースに入るようです。
そこからコンクリートの階段が長く続いていたのでひたすら上ります。この時点で普段、運動不足のスタッフは少し息切れ(苦笑)。しかし、こんなところでバテるのはまだ早かった…。

シンボル広場に到着しました。けっこう広いですね。貼り紙を見ると、ここに自転車やバイクを停めてもよいようです。舗装された道路とも繋がっていたので、ここまで二輪に乗ってくるとわずかですがショートカットできますね。
広場横の看板には、「奥之院を経て中山山頂へ約3.1Km」とあります。お天気もいいのでお詣りのあとに山頂からの景色を眺めるのもいいな~と、まだ呑気なことを思っていたスタッフ。
奥之院への道は丁石が案内

途中、民家の壁沿いに進む部分もあり、しばらくまだ整備された階段が続きますが、やがて山道ゾーンに。そこで「三丁」と書かれた石碑を見つけました。

これは丁石(ちょういし・ちょうせき)と言われるもので、古くからの街道筋などに距離を示すことを目的として設置された石柱や石像になります。
そういえば梅林入口手前の看板の横にあった石碑に「すく おくのゐん道 是より十八丁」とありました(写真参照)。つまりあの石碑の場所から奥之院まで18丁(1丁は109mとされているそうです)と教えてくれていたのですね。
“壱丁”と“弐丁”は気づかずに見落としてしまったようです!残念! このあとは、ひたすらこの丁石を頼りに奥之院を目指すことになります。

山道とはいえ、これは参道。多くのお地蔵様や石仏も祀られていて、道中の安全を祈願しながら奥之院を目指します。
ひたすら「次は〇丁…」と山道を登り続けます。大きな岩や切株などで進む道は作られているのですが、だんだんと足場も悪くなりさらに息も切れてきました。
少し立ち止まり休憩していると、後ろから来たハイカーの方は「こんにちは~」と明るい笑顔でスタッフの横を通り過ぎ、軽い足取りであっという間に見えなくなってしまいました。日頃からハイキングや山登りをされている健脚の方には適いませんね。

六丁と七丁のあいだに、こんな可愛らしい積み石(積んでないから並び石?)が。そういえば、この日は11月14日でした。午前中に登られた方が並べて行かれたのでしょうか? それとも毎日、日付が変わったりするのでしょうか? いろいろなことを思って、ふっと笑顔になりました。


途中、平坦な道もあれば、階段のようには積まれていますが岩場のような山道などを繰り返しつつ、丁石だけを心の支えに登り続けます。
中間地点の夫婦岩で小休憩

九丁を越え、そろそろ十丁かな…と思っていた辺りで、突然、目の前が少し開けました。奥之院までのぼぼ中間点といわれている「夫婦岩」に到着です! 展望所とあるものの、立ち木などが多く景色はあまり見えませんでしたが、ベンチもあるので小休憩。
“夫婦岩”という名称から、伊勢志摩にある2つの岩みたいなものを想像していたのですが、大きな岩ふたつのあいだに、ひとまわり小さい岩があります…もしかして家族?真ん中は子供なのかな?? そう思うと岩の並びもなんとなく微笑ましく感じます。
ここの看板には「奥之院まで約1.2Km」となっています。この辺りで普通の舗装された道路の1.2Kmと山道の1.2Kmはかなり感じ方が違うなと思い始めました(苦笑)。

気が付けば丁石が二桁になっていました! もくもくと奥之院を目指します。この辺りから、次第に空気が少し変わっていくような気がしました。やはり俗界を離れて神聖な場所へ入っていくからでしょうか。
道中、ところどころにいくつか看板がありました。たとえばこちら。

この辺りは“近畿自然歩道”に指定され、“兵庫の森林浴場”にも選定されているとのこと。 確かに体力のないスタッフは山道の険しさばかりに気を取られていましたが、初めて聴く鳥たちのさえずりや虫たちの鳴き声、木洩れ日も心地よい自然を感じられる森林浴には最適な自然歩道です。
またこちらの看板(貼り紙)は何度か見かけました。

この日たくさんのハイカーの方とすれ違いましたが、グループやご夫婦の方もいれば、スタッフのようなお一人様も多かったです。道に迷ったり具合が悪くなってしまった時のことなどは考えてもいませんでしたが、こういう案内があると安心ですね。

奥之院までもう一息、というところに、「天神岩(宇多天皇御自彫天神)」がありました。これは菅原道真を重用した宇多天皇が自ら岩に彫ったとされる天神像です。ちょうど大きな岩の真ん中あたりに座像が彫られているのがうっすら…わかりますか?

永遠に山道が続くんじゃ…と思い始めたその時、夢にまで見た(大げさ)十八丁の丁石が!思わず縋り付いて頬ずりしたくなりました!
ゴールの奥之院に到着!!

そしてついに舗装された道が見えました。ゴールの奥之院に到着です。この時点で15:08。「是より十八丁」の石碑を見たのが13:39だったので、体力のないスタッフは立ち止まることも多く1時間半ぐらいかかってしまいました(苦笑)。山道慣れした方は半分の45分ほどで登り切られる方もいらっしゃるのだとか。すごいですね!

苦労の末に辿り着いた奥之院の拝殿は神々しさすら感じます。山中にありながら、ハッとするような朱塗りが美しいですね。
お賽銭を入れ、無事に辿り着けたことへの感謝と、無事に下山できるようお願いしました。

境内の銀杏や紅葉が色づいているのを期待していたのですが、まだ少し早かったよう。道中でも数本の紅葉した木に出会いましたが、やはりもう少し寒くなるのを待たないといけなかったかもしれません。

こちらの大きなイチョウの木は、葉の上に実を付ける「オハツキイチョウ」。全国でも20本ほどしか確認されていない、一部では「生きた化石」とも呼ばれているというとても珍しい種だそうです。実を載せた葉を見つけることが出来たら、子宝に恵まれるそうですよ。

そして窓口で奥之院でしかいただくことができない御朱印をいただきました。最近は“書置き”という既に紙に書かれた御朱印をいただくことが多く、こちらでも暫くは書置きの授与だったようですが、この日は自分の御朱印帳に直書きしていただくことができました。初穂料は300円です。
後から知ったのですが、こちらの窓口の受付時間は10:00~15:30。ギリギリ間に合ったようです。目的のひとつが果たせてホッとしました~!
しかし、思いのほか往路に時間がかかり、日が落ちる前に!と帰り道を急ぐことにしたせいで、見どころであるはずの「大悲水」や「お願い石」をうっかり撮影しそびれました…ごめんなさい!(猛省)
「大悲水」とは、疫病が蔓延した昔に一羽の白鳥が降り立った奥之院の大岩から湧き出したという清らかな水。この水のおかげで疫病が収まったとの言い伝えから、今も諸疫を祓う清水とされているそうです。
「お願い石」とは、昔の慣わしにのっとり、拝殿正面にある小さな香炉から好きな石を選び、窓口で梵字を書きいれていただいたうえでお願いごとを祈願するものです。
帰り道はあっという間?!
復路に同じ時間がかかると日が暮れてしまい、もちろん街灯などもない山道ですので少し急ぎました。奥之院を出たのは15:27。シンボル広場に到着したのは16:12。
帰りは確かに脇目もふらずにグングン下ってきたのですが、約半分の45分ほどで帰ってくることができました。なんとか日の落ちる前に下山できてひと安心です。
寄り道して市杵島姫神社へ参拝
実はこのあと、シンボル広場から中山寺の本堂へ戻らず少し道をそれました。

こちらは徒歩5分ほどのところにある市杵島姫神社です。無人の神社になりますが、とても綺麗にされています。

拝殿のところにあるケースに書置きの御朱印が入れられていましたので、賽銭箱に初穂料300円を入れていただいてきました。
すっかり夕暮れの街並み、念願だった奥之院で御朱印をいただいた満足感で、体の疲労も気持ちよく感じました!
最後に、奥之院でいただいた地図を載せておきますので、これから行ってみよう!と思われる方は、ぜひご参考になさってくださいね。

以上、宝塚の情報を発信する宝塚コミパ通信KAでした!
中山寺奥之院
兵庫県宝塚市中山寺字山ノ内27-4
窓口受付 10:00~15:30