「見ざる・言わざる・聞かざる」

「見ざる(見猿)・言わざる(言わ猿)・聞かざる(聞か猿)」というのは、皆さんも一度ぐらいは耳にしたことがあると思います。

両目に両手を当てたお猿さん、口に両手を当てたお猿さん、両耳に両手を当てたお猿さんの可愛らしい姿も何かの機会に目にしたことがある方も多いでしょう。

●IMG_5189
スタッフも京都の八坂庚申堂という人気スポットへ行った時に門の上にいた三匹のお猿さんを撮影したことがありました(何せ門の上であまり綺麗な写真ではないのですが…)。

しかし宝塚市内のとある庚申堂に祀られている三匹のお猿さんは少し様子が違うようだという珍情報を聞きつけ、見に行ってきました!

宝塚市内に21ヵ所もある庚申塔とは?

調べてみると宝塚市内には庚申塔と呼ばれるものが、山本や安倉、口谷、上佐曽利など21ヵ所もあるのだそうです。

今回のターゲットは川面にある庚申堂です。JR宝塚駅から北西に7分ほど進んだ、一後川のほとりにあります。
●IMG_8629
少し寂れてしまった祠といった感じですが、きちんと「庚申堂」の石碑もたてられていましたよ。

そもそも「庚申堂」というのは中国から伝わり江戸時代に大流行した庚申信仰に基づいて建てられたもののひとつなのだとか。

「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿は、その信仰に繋がる言い伝えに出てくるのだそうです。

●IMG_8632
少し見えづらいもののこちらの台座部分にも三猿が彫られていましたが、こちらは特に変わった様子はなさそうですね。

見てるし!言ってるし!聞いてるし~!

まずは手を合わせてお参りをさせていただき、そっと祠の中を覗かせていただいてみました。 小さくて可愛らしい三猿さんがいらっしゃいましたよ~!…あれ、でも確かにちょっと様子がおかしい…。
●IMG_8630
普通なら両目を覆い、口を覆い、両耳を覆っているはずの両手が…ちっとも覆えてなーい! これでは「見ざる、言わざる、聞かざる」ではなく、普通に「見る猿、言う猿、聞く猿」じゃないですか!

この不思議な三猿さん、あまりにも気になったので、何か特別な理由があるのかと図書館で調べたりネットで検索してみたりしたのですが、なぜこんなことになっているかはついにわからず…無念!

ネット情報では、埼玉県の秩父神社に「よく見て、よく聞いて、よく話す」という“お元気三猿”という、同じように目口耳を覆っていないお猿さんもいらっしゃるそうです。 川面の庚申堂にいらっしゃる三猿さんもそうなのでしょうか?

…謎は深まるばかり! そこで、今回は、「コミパ通信読者の有識者の方々で、この謎の答えをご存じの方がいたら、ぜひとも教えてください!」というお願いの記事でした。う~~ん、気になる!

以上、宝塚の情報を発信する(謎を解きたい!)宝塚コミパ通信KAでした!

庚申堂(こうしんどう)
兵庫県宝塚市川面5-22-1