市外にも有名な宝塚の珍歴史スポット

宝塚市内には市外の方にも知られる有名な歴史スポットがいくつかありますが、実はこちらも一時“珍スポット”として新聞記事やネットニュースなどに取り上げられ話題になったことがあります。それは…

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バーン!小浜の大堀川沿いにある墓地のすぐそばにある、その名も『首地蔵』です。スタッフはこの辺りに幼少期住んでいたこともあり馴染みがあったのですが、市外の友人に話した時「何それ?!」と驚かれて、そんなに珍しいものかと思ったものです(苦笑)。

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ロケーションは車がギリギリ行き交えるくらいの細い坂道沿い(皆さんも行かれる時はご注意くださいね!)。小高い丘?山?の上になります。上がるには左右、正面に階段やスロープなどもありますが、今日は少し急な階段の正面から。

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一段のぼるごとに少しずつ首地蔵様の頭のてっぺんが見えてきます…。

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…あれ?!首地蔵様が二体????(先にお写真は貼りましたが・笑)

記憶のなかでは確か一体だけだったように思ったのですが、サイズが異なる新旧といった趣きの二体の首地蔵様が。正直、幼少期からずいぶんと足が遠のいてはいましたが…いつのまに二体に??…まさか…分身の術ッ??

頭にはてなマークのまま、ひとまず手を合わせたあと、少し周囲を見てみると首地蔵様に関する記述の看板が掲げられていました。

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「伊丹の殿様が頭痛を直していただいたお礼に刻んだ」「小浜が浜辺だった時代に打ち上げられた」など、首地蔵様自身の正確な由緒ははっきりとは伝承されていないようですね。しかし頭や顔の病、学業成就など、“首”地蔵様だけに首から上のことにご利益があると聞いたことがあります。

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が、スタッフが気になったのは「お堂を建てるたびに手掛けた大工が病になってしまい、お家に入るのを嫌がられているのだと雨ざらしのままお祀りすることになった」というところ。確かに屋根のあるお堂は首地蔵様の手前にあります。

病気になった大工さんたちには申し訳ないのですが、なんだか家に帰る(入る)のをごねて公園で遊び続ける子どもなどを思い出して、少し微笑ましい気持ちになりました(首地蔵様はそんな理由ではないでしょうが…)。

分身の術?!二体の首地蔵の謎

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階段を下りたところに首地蔵の案内板がありました。が、二体のことに関しては「右 昔の首地蔵 左 昭和の首地蔵」との記述しかありません。

しかし分身の術…もとい、二体の謎が気になる~~と帰宅後にネットでさらに調べてみたところ、なんと1975年に火災にあって一部が欠けたため、1977年に新しい首地蔵様を安置されたのだということです。

1975年といえば約半世紀前。あまりに昔の話なので、スタッフもおぼろげな記憶ですが、うっすら火事になったと祖父母から聞いた記憶があるようなないような…? 新旧二体の首地蔵様が並んでいらっしゃるのはそういったわけがあったのですね。

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お堂の右側には「夜泣地蔵尊」、

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そして左側にはたくさんの仏像が並んでいます。弘法大師、不動明王、釈迦如来、文殊菩薩…と名だたる仏様のその数、なんと14体! 圧巻ですね!

しばしお堂の椅子に腰かけてみましたが、木々の揺れる音を聴きながら首地蔵様のお隣で静かにリラックスできました~。

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のぼってきた階段とは違う、上から見ると右側へ降りてみると、そこは小さな公園になっています。東屋やベンチなどがあり、ここでも小休憩できそうですね。

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こちらに小浜(宿)歴史散策マップがありました。

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ふむふむ…首地蔵はここか…と見ていると、首地蔵の近くにお相撲さんのイラストが…?

小浜出身力士(大関!)のお墓

確かに6年ぶりと話題の大相撲宝塚場所も来月12月に開催されます…が、イラストはもちろん最近のものでもなく…これは?とよく見ればお相撲さんのイラストの横に『谷風岩五郎墓』とあります。

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お墓?どこに?!そして谷風岩五郎さんとは?!と正面に戻ってみれば、階段横にある大きな石碑だと思っていたのが、岩五郎さんのお墓でした!

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岩五郎さんに関する案内板もきちんと用意されていました。

江戸末期に小浜に生まれ18歳で相撲界に弟子入り、明治9年には大関に昇進されたなんて、小浜出身のそんなすごい力士さんがいらっしゃったとは驚きです! 皇太神社の境内で大相撲が開催されたこともあるんですね。小浜がそんなに大相撲と関わりが深かったこと初めて知りました。

ぜひ一度、市外にも有名な珍歴史スポット探訪&来たる宝塚場所の前に地元出身力士のお墓参り、してみてはいかがでしょうか?

◆おまけ◆首地蔵のお菓子もご紹介

首地蔵の撮影を終えた数日後、たまたま立ち寄った中山の人気パティスリー『Kazu』さんにてこんな可愛らしい焼菓子を見つけました。

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首地蔵フィナンシェ 180円(税別)

首地蔵様のイラストが可愛い~! 取材を思い出しながら美味しくいただきました。ごちそうさまでした♪

以上、宝塚の情報を発信する宝塚コミパ通信KAでした!

小浜の首地蔵
兵庫県宝塚市小浜5-1-3